大豆に含まれる、大豆たんぱく以外の成分にも、注目すべきものがあります。まず大豆にはがんの予防や、エストロゲン(女性ホルモンの一種)のレベルを正常化して骨粗継症を防ぐといった効果も確認されています。

 

そして、大豆に含まれるレシチンには、トレーニング前後のコルチソル(たんぱく質の分解を進める異化ホルモン)の分泌を抑える作用があることが報告されています。また、やはり大豆に含まれるホスファチジルセリンという物質(細胞膜に含まれる脂肪に似た物質)は、神経伝達物質を助けて働き(あるいは神経伝達物質として作用し)、中枢神経系の働きを強化し、パフォーマンスアップにつながる可能性があります。卵や牛乳に負けないコ買」の高さ先に述べたように、筋肉づくりという点では、これまでは牛乳と卵が″最高のたんぱく質源″という見方がありました。これは長年、たんぱく質を評価する基準に、PER霜883 m事oごコoヽコ2δ=たんぱく質効率比)という方法が用いられてきたからです。PERで見ると、たんぱく質としての大豆の評価は、牛乳や卵より劣る数値となっています。

 

 

しかし実は、PERはラットの発育の度合いをもとにして決められた数値なのです。ラットは人間よりもメチオニン父呂硫アミノ酸)を多く必要とし(毛にメチオニンが含まれているので)、メチオニンの少ない大豆たんぱくは、牛乳や卵よりもPERが低く、したがって、劣っているようにみえてしまうのです。これは、人間の体の消化吸収率に基づいて評価に修正を加え、人間の必要性に合った、より現実に近い形でたんぱく質の質を評価できるようにしたものです。これによると、大豆たんぱくは、卵やカゼインと同じく最高値(1 ・0が最高値で、人間にとって完全なたんぱく質を示す)となり(表2参照)、大豆たんぱくも牛乳や卵のたんぱく質同様、すぐれていることが証明されたわけです(ただし、プロテイン・パウダーで摂る場合、味の点では乳たんぱくのほうが飲みやすく、溶けやすさも乳たんぱくのほうがまさっています)。このように、大豆たんぱくは筋肉をつくり、パフォーマンスを向上させるだけでなく、心臓疾患やがんの予防、その他、健康面のさまざまな効用をもつたんぱく質といえます。