まずアミノ酸とペプチドについて簡単に説明しておきましょう。私たちの体は水分を除くと約半分がたんぱく質からできていますが、そのたんぱく質を構成している要素がアミノ酸です。食物から摂取したたんぱく質は、体の組織のたんぱく質になるまでに一度アミノ酸という分子にまで分解され、それからさらに再合成されて各組織のたんぱく質になります。このアミノ酸分子1個の状態をフリーフオーム(単体)のアミノ酸といいます。そして、このアミノ酸分子が2個以上つながった状態のものを「ペプチド」といいます。体的には、アミノ酸分子が2個つながった状態が「ジペプチド」、3個つながった状態が「トリペプチド」、10個以下の結合のものを「オリゴペプチド」、100個より少ない結合のものを「ポリペプチド」と呼びます。

 

さて、消化・吸収の問題ですが、1970年代くらいまでは、フリーフオームのアミノ酸でないと小腸の細胞から吸収されないと考えられていたので、当然フリーフォームのアミノ酸で摂取するほうが吸収が速いと考えられていました。ところが、近年の研究によって、ジペプチドやトリペプチドの状態でも小腸の細胞から吸収されることがわかってきました。そして、さまざまな研究の結果として現在では、ジペプチドやトリペプチドのほうが吸収が速いと考えられています。また、胃の通過時間についても、フリーフォームのアミノ酸よりも、ジペプチドのほうが速いことがわかっています。これは、フリーフオームのアミノ酸のほうが、胃の中の浸透圧の差を平衡に保つのに時間がかかるからです。さらにつけ加えれば、ジペプチドやトリペプチドだけでなく、オリゴペプチド(アミノ酸10個以下の結合)やポリペプチド(アミノ酸10個?数10個の結合)で摂っても、総合的な吸収効率はフリーフオームのアミノ酸と同等か、速いくらいだと考えられます。価格的にも、フリーフォームのアミノ酸よりもペプチドのほうが安く、味の点でも、ペプチドのほうが優っていて摂取しやすいといえます。以上の点から総合的に考えて、アミノ酸はペプチドの状態のものを摂るのが合理的といえます。サプリメントの内容成分などをよく見て選ぶようにしてください。